第128章

あの猪突猛進な性格、いつになったら直るんだ。

今回ケガをしたのだって、さっき自分勝手にグラスを叩きつけたせいじゃないか。

二谷夜子は藤原右京に怒鳴られて、素直にうつむいた。男の広い肩に顎をそっと預ける。

『レストラン、戻りたくない』

さっきの自分はみっともないし、恥ずかしすぎる。あんな場所にもう一度顔を出すなんて、絶対に嫌だった。

夜子は声を柔らかくして甘え始めた。表情はまだどこか照れくさそうなのに、右京はそういうのに弱い。

わざと身体の向きを変え、エレベーターのほうへ行くふりをする。内心では、もう少し拗ねさせてやろうと小さな悪だくみまでしていた。

『なんで俺がお前の言うこと聞...

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