第85章

藤原右京は考えれば考えるほど不安が募り、勢いよく立ち上がると、そのまま二階へ駆け上がろうとした。

小崎宗也が慌てて腕を掴んで止める。『おいおいおい! どこ行く気だよ?』

『上で様子を見る』藤原右京は苛立ちを隠さず、振りほどこうとする。

『見るなって!』小崎宗也は真正面に立ちはだかり、頑として譲らない。『向こうは婦人科の診察中だぞ! 男が上に上がって何するんだよ?! 変態扱いされて叩き出されたいのか?!』

藤原右京の顔に、気まずさがふっと浮かんだ。

リビングを何周か行ったり来たりしてから、彼はむすっとしたままソファへ戻って腰を下ろす。

小崎宗也は、その落ち着かない様子を横目で眺めな...

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