第5章

 スマホの画面が明るくなった。画面の中央には、美咲の写真とメッセージが表示されている。

 私はそれをちらりと見て、二通のメッセージを返信した。

【それだけ?】

【もっと過激なのはないの? もっと生々しいベッドの写真とか】

 美咲から電話がかかってきた。

「結衣、あなたって本当に惨めね。母親は死んで、父親には見捨てられ、今度は夫にまで捨てられるなんて」

「やっと本性を現した?」私はソファに背をもたれかかり、軽い口調で言った。

「一生、無実の被害者を演じ続けるのかと思ってたわ」

 電話の向こうに沈黙が落ちた。

 彼女の声色が変わった。もはや優しくも、か弱くもない。

「教えてあ...

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