第4章
「胸糞悪いだと? 涼太――お前の肩に乗っているその飾りは、単に身長を稼ぐためだけについているのか? どう見てもそれ以外の役には立っていないようだが」
廊下の奥から声が響いた。低く、隙がなく、力みなど微塵も感じさせないよく通る声だった。
全員が振り返った。
ダークスーツを着た男がこちらへ向かって歩いてくる――大股で、感情の読めない顔つきで。わざわざ敵意を向ける必要すらないと言わんばかりの表情だ。彼の視線は、道端に放置されたゴミでも一瞥するかのように涼太を通り過ぎた。
「神谷健人だと!?」涼太の顔が醜く歪んだ。彼は実際に一歩後ずさりした。
神谷健人。この街で最も優秀な訴訟弁護士...
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