第5章

コンラッドはノートパソコンから顔を上げた。「マーゴット? どうかしたのか?」

私は背後のドアを閉めた。ドアノブに手をかけたまま、そこに立ち尽くす。

「二週間前の電話、聞いてたわ」

彼の表情がすっと消えた。「電話? 何のことだ?」

「弁護士との電話よ。遺言書についての」

サーッと彼の顔から血の気が引いていくのがわかった。彼は老眼鏡をデスクに置いた。

「マーゴット……」

「会社の株を、あなたの三人の子供たちで山分けにするつもりなんでしょう。私には一銭も残さずに」

「そういうわけじゃ——」

「じゃあどういうわけ?」私はデスクに歩み寄った。「説明して」

彼は髪をかき上げ...

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