第33章

小島奈緒は、そろそろ時間だと見て帰ると言い出した。

着替えて出てくると、風間怜司が声をかける。

「一緒に飯でも食わねぇ?」

小島奈緒は首を横に振った。

「休みのときしか、お婆さんに出来たてのご飯を作ってあげられないので」

「じゃあ俺の分も一緒に作ってよ」

風間怜司は図々しく便乗する気満々だ。

「だめです」

きっぱり。

まだ何か言おうとする彼に、小島奈緒は少しだけ言い方を和らげた。

「……やめておいたほうがいいです。家に病人がいるので、ほんとに人を招いてご飯って状況じゃなくて」

その口調は誠実で、適当にあしらっているわけじゃない。家の中は、お婆さんがトイレを流し忘れるせい...

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