第119章

「ん?」

羽鳥おばさんが呆気に取られた声を上げる。

霧生嵐は箒を跨ぎ、大股でハンバーガーショップを出ていくと、冷ややかに言い放った。

「俺と神代雪璃の間のことに、部外者のあなたが口を出さないでもらいたい」


神代雪璃の病室はVIP用の個室だったが、付き添い用のベッドには今、予定外の病人が陣取っていた。

雪璃とどこか面影の似た端正な顔立ちをしているが、左手足をギプスで固められ、宙に吊られているその姿は、なんとも滑稽だった。

「兄さん……馬鹿なの?」

雪璃はベッドの上から兄――神代空成を見つめ、何とも言えない複雑な表情を浮かべた。

「親父が俺を監禁しようとしたからだろ。お...

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