第123章

三年前から、彼は彼女が自分から離れていくのを感じていた。その距離感は、彼の内側に言いようのない不安を募らせていた。

「月見さん、まだ何か御用ですか?」

神代雪璃は彼を見上げた。その眉間には、隠そうともしない苛立ちと嫌悪が滲んでいる。

その表情が月見映司の網膜に焼き付き、心臓が鋭く痛んだ。彼は一瞬呆然とし、それから言った。

「もし君が正しいなら、俺は君の味方になる」

「はっ!」

神代雪璃は冷笑し、痛烈な皮肉を込めて言い返した。

「ではお聞きしますが月見さん、貴方の妹さんが間違ったことをした例が一つでもありますか?」

月見映司の喉仏が動いた。瞳が揺れる。

「優心はいつだって、思...

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