第132章

霧生嵐は眉をわずかにひそめると、相手の腕を掴み、鮮やかな背負い投げを決めた。

白石悠真は地面に手をついてゆっくりと起き上がり、鼻で笑った。

「霧生社長も、神代さんの足のことなんて、それほど気にしていないようですね」

「治療しなければ、羽鳥叔母さんに皮を剥がれるぞ」

霧生嵐は手を差し伸べ、彼を引っ張り上げた。

白石悠真は打った尻をパンパンと叩き、呆れたように苦笑する。

「計算高さじゃ、医者は商人に敵いませんね」

「ですが、本当に神代さんのためを思うなら、行かない方がいい。感情の起伏が激しいと、体に障りますよ」

「感謝する」

霧生嵐はそれきり彼を見ようともせず、大股で病室を出て...

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