第134章

神代空成は医師の姿を認めるや否や、瞳に希望の炎を宿した。弾かれたように身を構え、神代雪璃の容体を尋ねようとする。

だが、立ち上がるよりも早く、白石悠真の手によって制され、座席へと押し戻された。

「神代様。今のその状態で動くのは感心しませんね」

白石悠真は言うことを聞かない患者を好まない。その口調は当然、友好的とは言い難かった。

言い放つと、彼は空成が怒り出す隙も与えず、早足で医師の元へと歩み寄った。

「神代さんの容体は?」

「命に別状はない」

医師はマスクを外したが、その表情はどんよりと曇ったままだ。

その様子に、神代空成は居ても立ってもいられず立ち上がった。

「どういうこ...

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