第135章

神代雪璃は、まだ兄を支えている白石悠真を見やった。

「白石先生、兄をストレッチャーに移していただけますか。病室へ戻りますので」

「ええ」

白石悠真は素っ気なく応じると、神代空成の腕を掴み、半ば強引にストレッチャーへと引きずり上げた。その手荒な扱いに、神代空成の鬱積していた怒りが爆発する。

「手前、頭おかしいんじゃねえか?」

「神代様、どうやらお間違いのようだ。患っているのは貴方のほうですよ」

白石悠真は目を細めて笑うと、神代空成の腕と足のギプスを指差した。

「……」

神代空成は言葉に詰まった。

(クソッ、慇懃無礼な野郎だ。言葉を選んで罵ってきやがる。霧生嵐と同じくらいムカつ...

ログインして続きを読む