第158章

彼女は会場内をあちこち見て回ったが、目につくのはプログラマーやデザイナー、会計士といった募集ばかりだ。どれも自分には無縁の世界で、応募できるスキルなど持ち合わせていない。

神代雪璃はさらに奥へと歩を進めた。

ふと、ある教育機関のブースの前で足が止まる。

そこには『バレエ講師募集』のポスターが掲げられていた。

彼女はその場に立ち尽くし、ポスターに視線を釘付けにしたまま動けなくなった。

「応募ですか?」

採用担当者が愛想よく声をかけてきた。

「うちは待遇いいですよ。試用期間の三ヶ月は月給八万。正社員になれば基本給十八万に食事と寮付き、年金も完備です。成績次第では六万から十二万の業績...

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