第161章

キッチンの冷蔵庫には新鮮な食材が溢れんばかりに詰まっていたが、彼女は今まで料理などしたことがなかった。インスタントラーメンを煮る以外、何もできないのだ。

いくら探してもラーメンが見つからず、彼女は仕方なく卵をいくつか取り出した。

卵焼きなら簡単そうだし、私にだってできるはず。

そう思ったのだが──

パシャッ!

床に落ちた卵は、それですでに二つ目だった。

神代雪璃は眉をひそめたが、幸いにして三つ目の卵は無事にボウルの中へ滑り落ちた。

彼女は手際悪く五つの卵をボウルに割り入れ、かき混ぜると、スマホで検索したレシピ通りにフライパンを取り出し、油を引いた。しかし、いざコンロの火をつけよ...

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