第162章

翌日、神代雪璃は早々に目を覚ましていたが、ベッドからは出なかった。霧生嵐と顔を合わせたくなくて、彼が出かけてから食事を摂ろうと画策していたのだ。

コン、コン、コン!

霧生嵐がドアを叩くが、彼女は聞こえないふりをした。

「昨日の俺の言葉、忘れたわけじゃないだろうな?」

霧生嵐の冷ややかな声がドア越しに響く。

神代雪璃は苛立ちのあまりベッドの上で数回寝返りを打ち、怒りを押し殺して答えた。

「今起きたところよ。すぐ行く」

「食堂で待っている」

霧生嵐がそう言い残し、足音が遠ざかっていく。

神代雪璃は深く息を吐き、簡単に身支度を整えてから階下の食堂へと向かった。

食堂では、霧生嵐...

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