第163章

ソファの南側に座っている男はカジュアルな服装で、身長は百八十センチほど。着こなしのセンスは悪くないが、顔面は豚のように腫れ上がり、見るも無残な有様だった。

一方、北側に座っている人物には見覚えがあった。羽鳥伯母さんの甥、白石悠真だ。

「白石先生」

神代雪璃は礼儀正しく口角を上げた。

白石悠真は微笑んで立ち上がる。

「まさかここでお会いするとは。奇遇ですね、神代さん」

二人が挨拶を交わしている間も、豚のように顔を腫らした男はソファに座ったまま、神代雪璃を一瞥もしない。

神代雪璃の背後から、暁真昼がひょいと顔を覗かせた。

「あんたがH市に招聘されたっていう天才医師、白石悠真?」

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