第168章

月見映司はほとんど反応を示さなかったが、神代雪璃の名を聞いた瞬間、わずかに眉を動かした。

彼は何かを問い質そうとしたようだったが、視線が月見優心に落ちると、再び口をつぐんだ。

「……夢前茜さんは神代雪璃と折り合いが悪いですし、彼女が来ないようにとわざわざ念を押していたはずです。それなのに、どうして今日彼女が? 誰か、招待状を送ったのですか?」

月見優心は一同を見回し、その視線を長く月見映司に留めた。

月見映司の琥珀色の瞳に、暗い陰りが走る。

「俺じゃない」

彼と妹の間には、やはり埋めがたい溝ができてしまっていた。

神代雪璃は月見優心に対して許されざることをした。だから彼は、もう...

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