第186章

霧生嵐は彼女の言葉を遮った。

「待てない。祖父は神代雪璃を西郊刑務所に送るつもりだ。あの人の許可がなければ、誰も彼女を連れ出すことはできない」

脳裏に、神代雪璃の体に刻まれた無数の傷跡がフラッシュバックする。彼は拳を固く握りしめ、手背に青筋を浮かび上がらせた。

「あいつを二度と、あんな場所で苦しませるわけにはいかない」

霧生の母は苦渋の表情を浮かべ、しばらくしてから口を開いた。

「でも、あなたの将来に関わるのよ。あなたは……」

「分かっている」

霧生嵐はそれ以上、この話題を続ける気はなかった。

霧生の母は小さく溜息をついた。三年前、彼女は嵐が雪璃の足を折るのを止められなかった...

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