第231章

神代雪璃の首筋を埋め尽くす無数の赤い鬱血痕――キスマークは、神代空成にとってあまりに毒々しく、視界を焼くほどの不快感を与えた。

兄の視線に気づいた神代雪璃は気まずそうに目を逸らし、わざとらしく咳払いをした。

何度か弁解しようと口を開きかけたが、神代空成は聞く耳を持たず、ただひたすらに霧生嵐を睨みつけている。

「お兄さん、わざと俺と雪璃の邪魔をしたんですか? まさか、俺の体力が羨ましいとか?」

霧生嵐は片眉を器用に上げ、挑発するように言い放った。

神代空成の顔が怒りで青ざめる。

「誰が羨むかよ、ふざけるな!」

「身体が弱いなら医者に診てもらうべきです。それでも駄目なら薬を飲めばい...

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