第240章

「足が不自由なんだから、私が取ってあげるわ」

神代雪璃は嘲るような笑みを浮かべ、立ち上がると、エスカルゴを全て月見優心の皿に盛り付けた。

普段、これほど脂っこいものを口にしない月見優心は、漂ってくる匂いに胸を押さえ、思わずえずいてしまった。

「元友人としてのよしみで、忠告してあげる」

雪璃は席に戻り、立ち上る湯気の向こうから彼女を見据えた。

「吐かない方が身のためよ。前の報道もあるし、また私をいじめていると思われたら、あなたの評判に関わるもの」

月見優心はしばらく彼女を凝視し、車椅子の肘掛けを強く握りしめると、軽く溜め息をついた。

「私を不快にさせるためだけに、わざわざ私の真似...

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