第250章

ドーンッ!

巨大なシャンデリアが火の玉となって落下し、神代雪璃からわずか二メートルも離れていない場所に叩きつけられた。

火柱が上がり、黒煙と熱波が容赦なく襲いかかる。呼吸さえままならない。

キキーッ!

夜空を引き裂くようなブレーキ音と共に、一台の黒いマイバッハが屋敷の正門前で急停止した。

車が完全に止まるのを待たずして、ドアが乱暴に押し開けられ、霧生嵐が飛び出してくる。

目の前では霧生家の本宅が紅蓮の炎に飲み込まれ、どす黒い煙が天へと昇っていた。熱風が頬を打つ。

「霧生社長! 霧生社長、入ってはいけません!」

煤だらけの消防隊員数名が、霧生嵐の腰に組み付いて必死に制止する。

...

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