第6章

彼は余裕たっぷりに窓辺へ歩み寄ると、ブラインドを指先で少しだけ押し下げ、眼下の喧騒を一瞥してから、ゆっくりと振り返った。その視線は軽蔑を孕み、月見映司を射抜く。

「失せろ、だと?」

彼は眉を吊り上げ、嘲るような口調で言った。

「月見様、俺の従業員の管理にまで口を出すつもりか?」

一拍置いて、視線をベッドの上の女へと移す。口元には冷笑が張り付いていた。

「それに、神代さんの勤務態度はすこぶる良好だ。文句ひとつ言わず、命じられたことは何でもこなす。これほど優秀な従業員を……」

彼は言葉を切り、楽しむように続けた。

「解雇する理由がどこにある?」

月見映司は怒りで全身を震わせた。

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