第102章

私の表情があまりにも気の抜けたものだったせいで、こいつらに「こいつは押せば折れる」と勘違いさせたのだろう。

隣の楠田尚敬が高く組んでいた脚を下ろし、身を少し乗り出してくる。

「協業の話、先に腹を割って言っとく。俺の言う通りに動けるなら、今の会社の利益を10倍にしてやる」

私は薄く笑い、気のないふうに視線だけを上げた。

「楠田社長って、断り方が分からなくなる言い方をなさいますね。でも、口で言うほど簡単じゃない。うちの会社はまだ立ち上げたばかりで、利益なんて胸を張れるほどじゃありません」

楠田尚敬はグラスを脇へ置き、余裕ぶった笑みを浮かべる。

「大口叩いてるわけじゃねえよ。葉夏さんが...

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