第107章

再び目を覚ましたとき、部屋の灯りは薄暗く、すぐそばで誰かが身を丸めて眠っている気配がした。

驚きはなかった。馴染みのある感覚だったからだ。隣にいるのが誰なのか、私は最初からわかっていた。

少し身じろぎしただけで、小野寺礼臣がぱっと目を開けた。

「なつちゃん? 起きた?」

彼はゆっくりと上体を起こし、ベッドから降りる。黄ばんだ明かりを頼りにこちらへ向き直り、私の顔を覗き込んだ。

「けっこう長く寝てたよ。今、どう? 水、飲む?」

相変わらず喉はひりついて、声を出すだけで痛い。それでも、ようやく自分の声が出た。

「小野寺礼臣——」

礼臣の声が、弾むように震えた。

「うん、俺だよ。...

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