第119章

小野寺おじいさんのお見舞いに行ったとき、思いがけず夏川清美と鉢合わせた。

彼女と顔を合わせたのは、病院で警察に連れて行かれる場面以来だ。

清美は小野寺おじいさんに向かって何かを泣きながら訴えていて、隣では小野寺允樹が俯いたまま、黙って座っている。

「……俺たち、来るタイミング間違えたかな」

玄関口で立ち止まった小野寺礼臣が、私の手を引いたまま中の微妙な空気を眺め、口元に冷たい笑みを浮かべて、気だるげに言った。

その瞬間、全員の視線がこちらへ向く。真っ先に私へ突き刺さったのは、夏川清美の獣みたいに凶悪な目だった。

私は口角だけを引き上げ、見下すように笑う。

「夏川清美? いつ出て...

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