第135章

大塚美耶は室橋志岐のそばまで歩み寄ると、冷ややかに笑った。

「……あんたたち、最初から気づいてたんでしょ? 私たちを追い詰めるためなら、十年以上ついてきた人間が目の前で死ぬのを、平気で見せつけられるってわけ?」

私はその視線を真正面から受け止め、低い声で返す。

「顔に傷のある男を呼び寄せたのは、あなたたちでしょう。あの日、礼臣が助けに来なかったら……私はとっくに、あいつに殺されてた」

小野寺礼臣が一歩前に出て、私の肩をそっと抱いた。視線は、背後で沈黙を貫く室橋志岐だけに向けられている。

「まだ隠し通すつもりか、小野寺春馬」

室橋志岐ははっとしたように顔を上げる。だがすぐに、いつも...

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