第147章

さっきまで顔色の悪かった小野寺允樹は、私の言葉を聞いた途端、思わず二歩も後ずさった。こちらを見る目には、隠しようのない怯えが浮かんでいる。

私は鼻で笑い、ちらりと一瞥しただけで、小野寺礼臣の手を引いて立ち去ろうとした。

ここにいる連中の顔は、誰も彼も吐き気がする。とにかく一秒でも早く離れたかった。

小野寺礼臣は前に立ちはだかる小野寺允樹を押しのけ、私の腰を抱くようにして歩き出す。

「待て」

夏川森が眉を寄せ、私たちの前に出て遮った。

顔に滲む苛立ちは刻一刻と濃くなり、私を見る視線も、憎悪から嫌悪へと露骨に変わっていく。

「お前が夏川葉月だというなら、夏川グループの件は……もうい...

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