第153章

遠藤真莉たちが、また私を探しに来るだろうとは思っていた。けれどまさか、会社まで押しかけてくるなんて。しかも、お腹のふくらみがはっきりわかる夏川清美まで連れて。

受付はきっちり入口で足止めし、丁寧に頭を下げた。

「申し訳ございません。ご予約のない方はお通しできませんので……ご理解いただけますでしょうか」

私は上階のガラス越しに、夏川森の顔が見えた。

ここはかつて、夏川グループがいちばん華やかだった頃の場所だ。見慣れた場所に、知らないものばかりが並ぶ光景を前に、彼は何を思っているのだろう。

……たぶん、腹を立てている。声の怒りは誤魔化せない。

「予約? 社長を呼んで聞いてみろよ。俺た...

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