第157章

迫ってくる連中を見て、殴り合いで勝てるわけがないと悟った。楠田尚敬の悲鳴が上がる中、私は指輪に仕込んだ鋼の針を、彼の血管めがけて思いきり突き立てた。

どうせ私がここから出られないなら、楠田尚敬も道連れにしてやる。損はしない。

次の瞬間、靴底が胸を蹴り抜いた。針先がさらに奥へ裂けるより早く、胸腔が破裂しそうな激痛が走る。私は大きな力で吹き飛ばされ、床に叩きつけられた。

すぐにまた手錠をかけ直される。起き上がる間もなく、狙いすました一撃が脛を蹴り抜いた。骨が折れる音がした気がした。呻く暇すら与えられず、別の足が肩を踏みつけ、私は床に押さえつけられたまま身動きひとつできない。

少し離れた場...

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