第20章

  朝食を食べ終えると、小野寺礼臣が私の意向をたずねてきた。

「じゃあ、君が案内してくれる? このへん、ぶらぶらしてみたい」

 この場所に関しては、たしかに私のほうが彼より詳しい。

「本当に暇ならさ、面白いもの見に行かない?」

 私は笑って提案した。

「行こう」

 小野寺礼臣は理由も聞かず、私の手を取ってそのまま外へ引っ張っていく。

 掌がやけに熱い。振りほどきたいのに、握力が強くて外れない。屋敷の中は人の目も多い。あからさまに揉めるわけにもいかず、結局、車に乗り込むまで引かれるままだった。

「行き先は? 今日は俺が運転手兼ボディガードだから」

 小野寺礼臣が笑いかけてくる...

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