第33章

夏川清美が私の素性を疑っていることは、とうに気づいていた。だが、今この場で私が夏川葉月だと確信できたところで――それが何だというのだ。

私がやろうとしていることを、彼女に止められるはずがない。彼女が欲しがるものも、私の手からは一欠片たりとも奪えない。

「叔母さん。あなたが言ってたその人って……もしかして、いちばん最悪のケースじゃない? 東南アジアで整形の病院をやってるって聞いたけど、顔を潰された人に会ったことがあるんでしょ。……あれって、元に戻る可能性はあるの? それとも、別の顔に――」

夏川清美はベッドの縁に指をかけたまま、じり……じり……と私の腕へ手を這わせてきた。薔薇の刺青、その...

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