第75章

小野寺允樹に付き添って、夏川清美を病院まで送り届けた。別に彼女を心配していたわけじゃない。ただ純粋に興味があっただけだ。

この手が、本当に毎回うまくいくのか。

あるいは――小野寺允樹がそれで、私を売った真相さえ見て見ぬふりをするのか。自分の目で確かめたかった。

そして、現実はいつだって唐突に殴りかかってくる。

夏川清美は妊娠していた。

医者から渡された検査結果の紙を見つめたまま、小野寺允樹は人形みたいに固まって、しばらく瞬きすらしなかった。

ベッドの上の夏川清美は、かすかに意識を取り戻している。弱々しい声。涙を溜めた目で、儚げに笑う。

「允樹兄さん……私、言えなかった。ほんとは...

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