第16章 温もり

「あなた……!」

高瀬梅子は怒りで全身を震わせ、藤堂湊を指さした。

「そんな女のために、母親の身の安全まで顧みないつもり?! あの子がこの先も藤堂家に関わるなら、災いの種よ!」

「母さんの身は、俺が責任を持って守る。藤堂家が安全かどうかを、彼女みたいな一人の女性に背負わせる気はない」

藤堂湊は背筋を伸ばし、氷みたいに冷たい眼差しで梅子を射抜く。

「今日戻ってきたのは、ひとつはあなたの無事を確かめるため。もうひとつは――これを伝えるためだ」

声は揺れない。断言。最後通牒の重さを、そのまま乗せて。

「冬木澪は、これからも私宅に置く。仕事も続けてもらう」

「彼女に抱いている感情は、...

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