第17章 入札

時間が経つのは早い。空が白み切った頃には、H市の入札説明会――その日が、もう目の前まで来ていた。

この案件は藤堂グループの未来を左右する。だからこそ藤堂湊が直々に席に着き、現場を押さえる必要があった。

会議室の空気は重い。競合の代表たちは、最初から勝ちを握っている顔をしている。

なかでも福田社長だ。視線はいやに落ち着かず、それでも口元には、薄い、薄い冷笑が張りついている。

そして――藤堂グループのプレゼンの順番が回ってきた、その瞬間。

事故が起きた。

巨大スクリーンが、うねる文字化けと、獰猛な骸骨のアイコンで一瞬にして塗り潰された。

同時に、藤堂グループの技術席の端末がまたもや...

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