第26章 訪ねてくる

「澪ちゃん、また一日じゅうパソコンとにらめっこしてたんでしょ?」

「目、悪くしちゃうよ? お粥ね、ちょっと炊いてきたの。いちばん胃にやさしいんだから、あったかいうちに食べなさい」

原田さんが保温ポットを抱えて、玄関口に立つ冬木澪の手に押しつけようとしている。

冬木澪の表情は相変わらず薄い。拒まないまま、ただ淡々と言った。

「ありがとうございます。玄関に置いといてください」

「玄関に置いたら冷めちゃうでしょうが」

「もう、この子は……自分のこと全然できないんだから。見てるこっちが心配でねぇ」

原田さんは引かない。澪が中へ持ち込むのをこの目で見届けたいらしい。

そこへ、階段の踊り...

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