第43章 藤堂家の宴会

藤堂湊が少し人格が割れているんじゃないか――そう冬木澪は本気で思っていた。

だって、あれだけ皆の前では氷みたいに冷たい悪魔の顔をしているくせに、どうして自分と原田さんにだけ、あんなに穏やかで優しいのか。

……もしかして、何か頼みごとでもある?

澪のほうなら分かる。藤堂グループの技術面を引き上げるため、だろう。

じゃあ原田さんは?

まさか……藤堂湊、料理を覚えたいとか?

「藤堂さん、何をおっしゃるんですか!」

原田さんが慌てて首を振った。

「お二人で食べてください! 口に合うか分かりませんけど、量はたっぷりありますから!」

エレベーターを降りるなり、藤堂湊と原田さんがくすくす...

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