第77章 秘聞

「……それと、父の行方も……」

冬木澪が食い下がる。声には、ほんのわずかな焦りが滲んでいた。

「久保さん、本当に何も……ないんですか?」

久保は視線を落とし、小さく首を横に振った。

「藤堂グループを追い出されてからは、あいつらのことは何ひとつ耳に入ってません」

「ただ……慎一さんがそのあと、相当探したとは聞きました。海外のツテまで使ったらしい。でも、結局……手がかりはゼロで」

冬木の赤くなった目元を見て、久保は短く息を吐いた。

「冬木さん。焦るな、とは言いません。でも……あなたのお父さんが暗号化ファイルを残せたってことは、最初から備えてたってことです」

「たぶん……どこかで、...

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