第90章 謎

「手伝えるよ」

冬木澪はゆっくり口を開き、自分の手を引き戻した。

「ただし条件がある。プロジェクト『ブラックアイス』について、あなたが知ってることを全部話して」

「一言も欠かさず。嘘も混ぜないで」

高瀬梅子の瞳が一瞬で泳ぎ、反射的に首を振る。

「知らない……何も知らない……」

「あれは慎一と、あんたの父親たちの話でしょ……! どうしてそこまで調べるのよ!?」

「そう?」

冬木澪は眉を上げる。

「じゃあ、あなたの部屋にある鍵付きの木の箱。あれは何が入ってるの?」

「中身は藤堂慎一があなたに遺した、プロジェクト『ブラックアイス』の手紙でしょ」

藤堂慎一は生前、高瀬梅子に一つ...

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