第7章

愛美の視点

「彼女のためだってわかってる。でも、あの子は今、誰も信じてない……そう、私のことも含めて……」

彼女が……大輝と、何を話しているの?

「私が彼女を落ち着かせてみる。でも大輝さん、あの子の状態は本当に悪いの……あなたの計画が正しいのかもしれない……」

世界がぐるぐると回るのを感じた。美咲まで、私を裏切った。唯一信じていた親友が、最後の希望が、あのレイプ魔の味方についたんだ。

私は静かに後ずさりして、リビングへと戻った。心臓が張り裂けそうなくらい速く脈打っていて、気を失いそうだった。

数分後、美咲は電話を切ってリビングに戻ってきた。何事もなかったかのように、あの偽りの心配...

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