第9章
大輝視点
この三年間で、僕は多くのことをしてきた。
達巳とやつの仲間たち――あの獣どもには、全員に相応の代償を払わせた。レイプと薬物取引の罪で、やつらは今頃、最低でも懲役十五年の刑に服している。刑務所の中に手を回し、毎日陵辱されるのがどんな気分か、その身で味わわせた。一人は廃人同様になり、一人は顔の判別もつかないほど殴られ、そして達巳は完全に正気を失った。
『だが、それで何になった? たとえ全員を殺したとて、愛する彼女の心に刻まれたトラウマを消せるわけではない……』
最高の心理学者を密かに手配し、治療費もすべて僕が負担した。彼女に関するすべてを、陰から静かに見守っていた。毎回のセラピ...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第9章
10. 第10章
縮小
拡大
