第96章

「ん……うっ……!」

星野結花は堪えきれず身をよじり、口元を押さえたまま、何度も吐き気をこらえるようにえずいた。

新山晃は眉をひそめ、すぐに彼女の腰を支える。

目尻を赤くした結花は、彼が何か言うより先に唇を震わせた。

「……私、演技じゃない」

その姿に、新山晃の瞳の奥を痛みがよぎる。

「いい子だから、泣くな」

そう言って彼は結花を抱き寄せる。声の端に焦りが滲んだ。

「嫌なら食べなくていい」

結花は苦しそうに、彼の胸に額を預ける。

「もう、何も食べたくない……食べない。だめ?」

「いい。全部いい」

新山晃は彼女の髪を撫でた。

「午後は休め。外には出ない」

「……あな...

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