第8章

 七日目の朝、看護師がドアを押し開けて告げた。――目を覚まされましたよ、と。

 私は病室に入った。

 悠人の身体には点滴やらモニターやら、いくつもの管が繋がれている。顔色は紙みたいに白い。私を見た瞬間、瞳だけがぱっと光った。

 起き上がろうとして、腹の刃傷が引きつったのだろう。喉の奥で「……っ」と鈍い息を漏らす。

 私は手を貸さなかった。ベッドから三歩ぶん離れた場所で、ただ静かに彼を見下ろした。

「聡を助けてくれて、ありがとう」

 声は平坦だった。

「言うべきことは言った。これで、私たちはきれいさっぱり。……だからって、許したわけじゃない。悠人、私たちはもう終わり」

「香苗、...

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