第6章

流金茶館は王都の貴族たちが最も好む社交場の一つだ。精巧なクリスタルのシャンデリアの下、エリフィ・ボントーはとある人目につかない一角で待っていた。

私が近づくのを見て、彼はすぐに立ち上がり、かつて私が夢中になったあの笑みを口元に浮かべた。

「エリノ」

彼は手を差し伸べ、私の手の甲に軽く口づける。

「記憶の中の君より、さらに美しくなったね」

私は優雅に腰を下ろし、給仕にお茶を運ぶよう合図する。エリフィの視線は、まるで私が何か稀代の宝物であるかのように、私の一挙手一投足を追い続けていた。

「この三年間、ずっと君を心の中で想い続けていた。だからこそ、この困難な時期を乗り越えられた...

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