第101章 まさかあんたが鳴海嬢だったとは

「何をくだらないことを――!」

八幡誠言は眉間に深い皺を刻み、その話題を強引に切り捨てた。

考えたくない。なのに、『鳴海絃星が好きだ』という考えだけが、頭の中をしつこく回り続ける。

思考がどこかへ飛びかけた、そのときだった。

岩崎深から電話が入る。

「八幡社長。現場ですが、うちの人間以外に、もう一組来ています」

「どこの人間だ」

「奥様が呼んだ方々です。監視カメラの映像を確認したいと……」

八幡誠言が口を開くより早く、会話を聞いていた浜田新が噛みついた。

「やっぱり鳴海絃星が後ろ暗いんだ! 証拠を消す気に決まってる!」

八幡誠言は浜田新を一瞥した。

淡い視線。肯定も否定...

ログインして続きを読む