第108章 男遊びがバレる

鳴海絃星はタクシーの後部座席で、肘を窓枠に預けたまま、流れていく街並みをぼんやりと眺めていた。ネオンも信号も、ぜんぶが後ろへ引きちぎられていく。

そのとき、ポケットの中でスマホがぶるっと震える。

土井優夕からだった。

『いとちゃん! 出てきた! いまどこ?』

胸の奥に引っかかっていたものが、ようやくすとんと落ちた。絃星はシートに背を預け、長く息を吐く。

「もうすぐ警察署。入口で待ってて」

タクシーが警察署の前で停まると、絃星はすぐに優夕の姿を見つけた。

ドアを押し開けて駆け寄り、二人はそのまま抱き合う。

優夕の顔は心配でいっぱいだった。

「八幡誠言、あのクソ男、いとちゃんに...

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