第118章 若林詩羽が捕まる

八幡誠言は最悪の気分のまま、岩崎深に今日の予定をすべてキャンセルさせ、車を走らせて碧海の苑へ戻った。

玄関をくぐるなり使用人が駆け寄り、びしょ濡れのスーツの上着を受け取る。ふと彼の腕に滲む赤に気づき、息を呑んだ。

「旦那様、腕から血が……!」

「大したことじゃない」

誠言はそれだけ言って、まっすぐ階段へ向かう。

二階に上がり、八幡一辰の部屋の前を通りかかったところで、足が止まった。

扉の向こうから、震えた子どもの声が漏れてくる。

「……川野梓がケガして、パパもケガして……詩羽ママ、ただ僕の代わりに仕返ししてくれるだけって言ったじゃん。なんでこんな大ごとに……」

八幡誠言の瞳が...

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