第128章 若林詩羽が釈放された

鳴海絃星が必死に自分と距離を取ろうとしているのを見て、八幡誠言は口元を歪め、冷たく笑った。

「甘いな。俺が死ぬなら、お前も道連れだ」

鼻でふんと鳴らすと、彼は目を閉じる。

ここ数日、点滴や注射のせいなのか、頭の奥がずっと霞んでいた。瞼を下ろして間もなく、八幡誠言はそのまま眠りに落ちた。

鳴海絃星の視線が、彼の顔に吸い寄せられる。

……眠っているときのほうが、よほど見られる顔だ。

そのまま八幡誠言は、夕方までぐっすり眠り込んだ。

起きたら空腹だろうと、鳴海絃星は音を立てないよう病室を抜け、食堂へ何か買いに行くことにした。

部屋を出た瞬間、淡い鵞黄色の影がぶつかってくる。

鳴海...

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