第133章 何が食べたい?

鳴海絃星がマンションに戻ったころには、外はすっかり夜の底に沈んでいた。

何か口にしようとした、そのとき。

ピンポーン、とインターホンが鳴る。

ドアを開けると、白鳥縁一が保温バッグを提げて立っていた。

「まだ飯、食ってないだろ」

「縁一兄さん……どうしてここに?」

「お前が食わない気がして。好きそうなの買ってきた」

白鳥縁一は彼女の横をすり抜けて部屋に入り、保温バッグをローテーブルへ置く。

「温かいうちに食え」

鳴海絃星は分かっていた。食べなければ、彼は本当にここに居座る。

だから食欲がなくても、箸を取った。

隣に腰を下ろした白鳥縁一が、ふっと笑う。

「もっと食え。最近...

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