第177章 坂東言葉の好転

土井優夕からメッセージが届いたころには、鳴海絃星はすでに家を出ていた。

指定されたレストランに着くと、優夕はそのまま彼女をホテルの最上階へ案内する。

そこは花束で埋め尽くされていて、まるで誰かがプロポーズの準備をしているみたいだった。

優夕は絃星を見つけると、ひらひらと手を振る。

「いとちゃん、こっち」

鳴海絃星は近づきながら、思わず尋ねた。

「……誰がプロポーズするの?」

優夕はにやっと笑う。

「うちの兄だよ」

そして絃星の耳元へ身を寄せ、こそこそと囁いた。

「兄は今、言葉を迎えに行ってるの。今日の場に、いとちゃんは絶対必要だと思って」

鳴海絃星は言葉を失った。

土...

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