第37章 彼女は彼らに代償を払わせる

八幡誠言と八幡爺さんの会話は、階段の踊り場に立っていた八幡一辰に、すべて筒抜けだった。何が起きているのかまでは分からない。だが、これが自分の詩羽ママに関わることだけは確信できた。

一辰は慌てて二階へ駆け上がり、スマートウォッチから若林詩羽へ発信する。

若林詩羽はすぐに出た。

「一辰、具合はどう? 熱が出たって聞いた瞬間、胸が張り裂けそうだったのに……お父さんが、私にお見舞いすら許してくれなくて……」

「もう平気だよ、詩羽ママ」

若林詩羽の声を聞いた途端、一辰の顔にぱっと笑みが浮かぶ。

けれど次の瞬間、自分の額をぱしんと叩いた。

「あ、違う、用件! 詩羽ママ、さっきね、僕、パパと...

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