第63章 お前は俺のママを奪った

八幡誠言は箸を置き、視線を上げて鳴海絃星を見た。

しばらく沈黙が落ちる。

やがて、彼は息を吐くように言う。

「ネガは」

鳴海絃星は一瞬きょとんとしたが、すぐに察した。若林詩羽と写っている、あの親密な写真のことだ。

「言ってみれば? 急に親切になったと思ったら、やっぱり目的があったんだ」

くすりと笑って、彼女は頷く。

「いいよ」

八幡誠言の眉がわずかに跳ね、目の奥に意外そうな色が走った。

こんなにあっさり承諾するなんて。

最初から、あの写真で自分を脅すつもりはなかったのか。それとも――別の狙いがある?

その疑念を見抜いたように、鳴海絃星は淡々と言った。

「驚くほどのこと...

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